上の写真は「カラタチ」です。何故かミカンの世界では「枳殻(キコク)」といいます。
昔は、トゲの威力で防犯性が高いので”生垣”とかに使われた事もあったようですが
今では一般の方には歌の世界でしか合った事が無い方が多いかも知れません。
ではなぜ、敢えてカラタチを紹介したかというと
殆どのミカンの台木は「カラタチ」だからです!(そうでないものもあります。)
ミカンに限らず、実のなる果樹では台木が殆どに使われているようです。
機会があれば果樹の根元を見てください、台木の存在がハッキリわかります。
実のなるまでの期間が短縮されたり、樹勢が適度に保たれるからでしょう。
梅・リンゴ・梨等どれにも台木があります。(中には実生=種からもある)
品種や地域によって、台木の種類は研究されていますが
ミカンの殆どの木は枳殻(キコク=カラタチ)なんですね。
ミカンに良く合うんでしょうね。
接ぎ木部分は、苗木を植える際には必ず地際から出します。
そうしないと、ミカン部分はゴマダラカミキリに卵を産み付けられやすいからです。
(カミキリ虫は口でミカンの果皮を一旦食いちぎり穴を開け、卵を産み付けます)
つまり、キコク部分はミカンに比べて果皮が固い=卵が産みにくいんです。
不思議な事が一つ、ミカンは”常緑樹”ですが
なななナント!! キコクは”落葉樹”なんですね。
これで一本の木として数十年も実をつけてくれるんですね。